予備校で解答が割れた!早稲田大学人間科学部英語2019

早稲田大学人間科学部英語2019の解答が割れた問題について、分析してみた。

[Ⅰ]の(ⅱ)の7で予備校の解答がCとDの2つに分かれた。

Cにしたのは河合塾、東進、増田塾。Dにしたのは代ゼミ早稲田予備校

問題は以下の通り

f:id:parfum3:20190307214636j:image

私はDが正解だと考える。

この設問で問われているのは「話の内容で正しいものを選びなさい」ではなく、「main ideaは何か」つまり、文章の主旨、筆者の主張である。Cは単なる科学的事実を述べているだけで主張ではない。正しいものを選べという場合はCは解答になるだろう。あと、Cが解答だと2~3行目にあまりにもそのまま書いてあるので解答としてちょっとどうなのだろうと感じる。

 


本文では花粉症の人が生の果物や野菜、ナッツを食べると、アレルギー症状がひどくなる、さらに口腔アレルギ症候群(oral-allergy syndrome)を引き起こすと書かれている。


口腔アレルギーは聞きなじみがないと思うのでWikipediaの説明を引用。

“口腔アレルギー症候群(こうくうアレルギーしょうこうぐん、OAS:oral allergy syndrome、あるいは花粉食物アレルギー症候群と呼ばれている)とは、未調理の果物、生野菜、スパイス、ナッツ類によって引き起こされる食物アレルギーの一種である。最も一般的な症状は、口やのどのかゆみで、それは食物が口に入った途端にはじまる。”

“口腔アレルギー症候群は、花粉アレルギーを持っている人々に見られ、それは花粉アレルゲンと非常によく似た、果物、野菜、ナッツ類に含まれるアレルゲンによって引き起こされる。” 

口腔アレルギーはよく聞く小麦や麦に対する食物アレルギーとは異なる。


第一段落は口腔アレルギーが起こる原因、症状、症状が年代についての説明。

第二段落はアレルギー患者は香辛料を控えると症状が緩和されるという内容。

第三段落は口腔アレルギーへの対策法を述べている。

 

D はここまでの話を総括した選択肢になっている。生の果物を食べることで花粉症のような症状が出る可能性がある。可能性のcanを用いているし、hay fever-like symptoms 花粉症のような症状が引き起こすというのは、口腔アレルギーの症状を示しているのだろうと思う。

 


花粉症と口腔アレルギーをまとめてアレルギーの話だと思って読むと読み間違えると思う。花粉症と口腔アレルギーは別種のアレルギーなので区別して考えないといけない。

 


ところで、第一段落と第二段落で話が飛んでいるように感じた。alsoと書いてあるのに、何に追加している話なのか前段落にはないのである。原文を調べたら、実際に間が省略されていた。確かにこの設問を解くのには必要がない文章だ。原文のURL:https://www.seattletimes.com/life/wellness/got-seasonal-allergies-why-avoiding-certain-foods-may-help/

『Got seasonal allergies? Why avoiding certain foods may help』


早稲田大学が公式に解答例を発表する可能性がある。現時点では人間科学部の解答例は出ていない。政治経済学部は発表されていた。

私の方が間違っていたらドキドキものだ。(受かったけれども)